2-1 フリーWi-Fiは多言語災害情報アプリ普及のインセンティブ
災害情報を外国人旅行者にもその利用言語で提供しよう、そのために平時からアプリをスマートフォンにダウンロードして普段使いしてもらおう、それにはフリーWi-Fiをインセンティブにしよう、というのが「OMOTENASHI App」です。つまり、フリーWi-Fi提供は、GAJaにとって多言語災害情報提供を拡げるための手段です。しかし、通信できる環境がないと災害情報は届かないので、LTE/3Gにしろ、Wi-Fiにしろ、通信利用環境の改善は、GAJaとして解決したい課題でもあります。
Wi-Fi利用環境整備を課題とする点は、外国人旅行者を誘客したい地方自治体も同じです。ですから、GAJaは、地方自治体の課題解決にもかかわっています。例えば、フリーWi-Fiを整備したいが費用負担が困難というところには、民間の既設のアクセスポイントを活用する方法を提案しています。フリーWi-Fiは、設備投資し維持運営する者がいるからこそ成立し得ているので、外国人旅行者に対してフリーだとしても、誰かが負担しているのです。その負担に耐えられない地方自治体にとっては、一部を負担する者が大勢で分担する方法に相乗るのが現実的でしょう。スポットにだけアクセスポイントを開設すれば完成なのではなく、「点」から「線」や「面」へとカバーしていく必要があり、Wi-Fi利用環境の整備によって利益を受ける者が皆でその整備を支えるビジネスモデルの形成を促すべきです。
全国各地に多言語災害情報システムを普及していくことがGAJaの基本戦略なので、Wi-Fi利用環境の整備を進めたい地方自治体等ともそのために連携していきます。